YAおすすめ今月の1冊【2021年10月】
『アーニャは、きっと来る 』 マイケル モーパーゴ/作 佐藤 見果夢/訳 評論社

第二次世界大戦中、フランス南部の山間の村でヒツジ飼いをしている12歳の少年ジョーは、ある日、村はずれの農場に隠れ住むユダヤ人のベンジャミンと出会います。 さて、ジョーたちは無事に子どもたちを亡命させることができたのでしょうか? そして、ベンジャミンの娘アーニャは村にたどり着くことができたのでしょうか? この物語には戦場のシーンは出てきませんが、戦時中のドイツの支配下ではユダヤ人というだけで命を奪われることや、戦争から帰ってきた人が以前の生活に戻れないほどの傷を心身に負ってしまうことなど、ジョーの日常生活を通して戦争の悲惨さ、理不尽さが描かれています。この本を読み終えた時、みなさんは何を感じ、何に気づかされるでしょうか。今年の課題図書に選ばれた本でもあります。ぜひ、読んでみてくださいね。 |